Shammer's Philosophy

My private adversaria

技術者魂

技術者(ソフトウェア)を育てるのは時間がかかるなぁと思う。
マネージャにしてみればすぐに育ってくれと思うのかもしれないが、そう簡単には育たない。
時間をかけて試行錯誤して、育とうとする技術者自身が自分の手を動かして
何度も失敗して・・・と、こういう過程を幾度となく経て一人前になっていく。
人にもよるけれど、一人でいろいろできるようになるまでには
早くても半年か一年は必要だろう。まったくの初心者からスタートしたとして。


でも、会社で仕事として技術者を続けていくとなるとここで大きな障壁がある。
マネージャの存在というかビジョンだ。技術者のスタンス次第というのもあるが、技術者として
もっと実力をつけたい!と考えれば一年勉強してもまだもっと上と欲を出してがんばるだろう。
でも、ある一定以上までは技術者としてのこだわりが入ることになり、
生産性と直接結びつかない試行錯誤をする時期が来る(気がする)。
そうなると、、、マネージャと衝突することがある。
マネージャが技術者上がりであればこの衝突もうまく収まるかもしれないが、
マネージャが技術者でない場合は業務とは関係ないところで技術者が足踏みしていると
みられることがある。そうすると・・・どちらにとっても不満な事態となる。


技術者が技術力を向上させることを望むと口に出しても、
それはあくまで業務をこなすのに支障がないレベルまでと考えた方がいいのかもしれない。
これが当たり前の会社ではできるようになった技術者は別の会社へ出て行ってしまうだろう。
自分の技術力を向上させられる環境を求めて。。。


日本発のデータベースとかOSがないのは技術者が育つ時間がないからだと思う。
結局、DBやOSを作れる技術者が育たず、金でその時間を買うことになる。
そしてそういうスキルを身につけた人は外資ベンダーの日本法人で働いていたり・・・
組み込みではそういう部分も少ないようだけれどエンタープライズ系ではそう見える。


育とうとする技術者はある一線を超えたときから自分自身で精進しなければならない。
技術者が自分のやりたいことを主張すると同時に、その主張に見合う実力をつけるまでが勝負。
結局、やりたいことができるようになるかどうかはその人個人のネームバリューで決まってしまうような。
技術力だけでなく、コミュニケーション能力も当然必要になるだろう。
これがなければ誰かに自分を認めさせることすらできない・・・