Shammer's Philosophy

My private adversaria

XP移行で思うこと

つい先日、某社の某車でリコールがあった。乗り物に欠陥があると、人命に関わる可能性があるから、こういう危険を見逃すこと自体が許されていないような感じがある。この例と比較して考えると、XPのサポート終了が迫っているという理由で新OSへの移行を促すMicrosoftの対応を見ていて疑問が出てくる。自分の感じる主な疑問は以下。

  • サポート切れOSを使い続けることでセキュリティのリスクがある、というが、このようなセキュリティのリスクのある製品を何年も販売していたことに責任はないのか?
  • パソコンの移行は結構な労力とコストがかかる。移行ツール提供等で労力を減らそうとしている姿勢は感じられなくもないが、本当に移行して欲しいのならもっと入手しやすい価格で販売すべきではないのか?
  • この時期ではなく、もっと安価にOSを提供できる体制ができるまでXPのサポートを続け、多くの消費者から「Windowsは高い」という声がなくなるくらいまで値段を抑えられるようにし、そうなったタイミングで移行を促すのが本来あるべき姿ではないのか?

ソフトは目に見えるものじゃない。また、セキュリティ上のリスクがあると言ってもダイレクトに人命に関わるようなものじゃない。こういう点でリコールの基準は曖昧になっているのかもしれないけれども、見方によっては、自分で欠陥品を販売して、その欠陥品のメンテナンスに疲れたから、有償でまた私達の別の製品に乗り換えてください、という行為に等しいように見える。・・・疑問に思わないのだろうか。XP にはセキュリティ上のリスクがあるという認識で販売していたわけじゃないだろうけれども(まあ、完全なソフトは書けないという暗黙の了解のようなものもあるのかもしれないが)、これがハードだったとしたら詐欺と言われるような内容な気がする。セキュリティ上のリスクがあるという認識がなく、私達の作ったものは完璧!というつもりで販売していれば、結果的にリスクがあったとしてもそれは詐欺にならないのだろうか?まあ、完璧!と思っていたとしたらそれはそれで別の意味で問題だが・・・要は、だますつもりはなかったが結果的にそうなってしまった、というような場合は罪にならないのだろうか、という疑問に近いかもしれない。

いずれにせよ、OSというものはもう生活のインフラになっていると思う。OSで数万も支払わないといけないっていう状態はもうナシにしてほしい。Windows使っていない人間だからこう感じるのか?Windows使っている人はこういう状況でもまあ仕方ないよね、って感じなのだろうか。前々から今回書いたような思いがあって徐々にWindowsからフェードアウトしていったんだが、こう感じない人はフェードアウトする理由もないのかもしれない。